近年、景観デザインへの注目が高まりつつあり、舗装においても、街にふさわしい色彩はもちろん、景観と調和させていくことが重視されるようになっています。 都市景観計画、景観地区など、各都道府県や市区町村によってガイドラインがあり、規制がある場合もあるので、まずはそれをチェックする必要性があります。そのうえで、施したいデザインとデザインに合った舗装材を考えていきましょう。
高級感を演出したい場合には、デザインも大切ではありますが、天然石など、用いる舗装材も重厚感のあるものが求められます。
表現できることは塗装材によって決まります。安価な舗装は、大量に舗装材を必要とするときには良いのですが、高級感を演出したい時にはニーズとマッチしていません。
そのため、まずは高級感を演出するのか、あるいはオーソドックスなデザインにするのかを大まかに決めておきましょう。まずはこの選択肢を決めることで、その後のデザインや使用すべき舗装材がある程度決まります。
たとえば同じ高級感でも、和・洋のどちらかにするかもまた大きな選択肢です。
それぞれ必要となる舗装材も異なりますが、和・洋を選ぶにあたっても、周辺環境との調和が大切です。
和風の場合、自然との相性が高く、洋風はスタイリッシュな雰囲気との相性が良いです。そのため、オーソドックスな組み合わせを選ぶ方が無難ではありますが、敢えて挑戦的な舗装をと考える場合、周囲の景観とのミスマッチを逆手に取るのも良いでしょう。
落ち着いた、シックな雰囲気にするのか、あるいはどこか明るいポップな雰囲気にするかも選択肢です。
落ち着いた雰囲気の場合、比較的多くの舗装材を使用できます。奇をてらうのではなく、周囲の景観との調和を踏まえた舗装材を選ぶことで、馴染みやすい光景が広がります。
一方、ポップな舗装材を使用する場合は周囲との調和が少々難しいです。
あまりにも個性的な舗装材の場合、景観との親和性が低く、どこか落ち着きのない光景となってしまいます。
しかし、そのような遊び心を楽しむのもポップな舗装材を使用する理由の一つになりますので、周囲の景観だけではなく、どのような狙いがあるのかも考えましょう。
遊び心だったり、どこか意欲的・挑戦的な光景を目指すのであれば周囲の景観とのミスマッチを敢えて狙うような舗装材を使用するのも手です。
いずれにせよ、周囲の景観を踏まえて考えることが大切です。
どのような狙いかによって、使用すべき舗装材は変わります。
景観は、舗装材次第で全く印象が異なります。それだけ舗装材の存在感は大きなものになりますので、まずはどのような狙いがあるのかを明確にしておきましょう。
車道と歩道では舗装材への負荷が異なります。
そのため、車道では車の走行にも耐えられるだけの強度が求められます。一方、歩道の場合、車ほどの負荷はかかりませんが、滑り止めやクッション性、さらには施設・場所によっては車いすやベビーカーの利用を想定し、バリアフリーを想定しておく必要があります。
落ち着いた石畳のアプローチ、レンガやブロックを組んだファッション性の高い歩道など、景観に合った高い意匠性を求める場合。普通の舗装では物足りない、施設や周辺の建物とデザインに統一感を持たせたいケースに。
石畳とまではいかなくとも、細かい自然石や玉砂利の風合い、歩いたときの感触を求める場合。 単純なアスファルト舗装ではなく、足元に彩りや自然のやさしさをプラスしたいというケースに。
駐車場、歩行者通路、広場、競技場など、アスファルトにカラーをプラスして色分けをしたり、文字や記号・イラストを描いたり、機能性を持った舗装をしたいという場合に。
※「デザイン 舗装材」「景観 舗装材」で2021年8月20日時点で自然検索50位までに公式サイトが表示されていた舗装材、また製品名で検索数の多い企業が展開する舗装材から、条件ごとにバリエーションの多い舗装材上位3シリーズ(洗い出しは2シリーズ)を紹介しています。