素材や色、表面の仕上感など製品による選択肢の多様性があるコンクリート平板・ブロック系舗装について、特徴やメリット・デメリット、用途などを紹介しています。層の構成がわかる断面図や施工事例の写真も合わせて、ご覧ください。
ブロック系舗装という分類には、別ページで紹介しているインターロッキングブロックなども含まれますが、ここではコンクリート平板を表層とする舗装について紹介します。
コンクリート平板自体、一般的なコンクリート平板にプラスして、顔料を使ったカラー平板、露出面を洗い出した洗い出し平板、石調に表面仕上げをした擬石平板、大理石や蛇紋岩などの砕石を使用したテラゾー平板といったバリエーションがあります。
平板のサイズや形状、そしてレイアウトの組み合わせなどによって舗装の仕上がりは変わるもの。景観とのマッチングに合わせて素材の選択から施工仕様まで、選択の自由度は高いといえるでしょう。
コンクリート平板・ブロック系舗装のメリットは、採用するコンクリート平板の特性による部分と、工法としての特性と、2つに分けることができます。
コンクリート平板の特性では、カラーリングやテクスチャなど選択肢は多様で重厚・高級志向も、軽快・カジュアル志向も製品次第。一方、耐油性能や舗装構造のシンプルさという点は、多くの製品に共通するポイント。メーカーによる競合との差別化では、透水性や保水性といった機能性に優れた製品もあります。
コンクリート平板・ブロック系舗装のデメリットといえるのが、接着に空練モルタルを使うこと。砂ではないので、施工後のメンテナンス作業によっては手間がかかるケースもあるでしょう。
公園、歩道、広場、遊歩道、商店街、ビル、マンションなど
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神奈川県海老名市にあるふれあい本郷公園で、古木調コンクリートのリアルウッドランバー床材を施工したケース。デザイン性の高いパターンと配色になっているのがわかります。バリアフリー舗装も日本興業によるものです。
打ちっぱなし仕上げのブロックの表面に3種類のさまざまな深さ・角度の溝が刻まれており、光の角度で表情が変わります。溝があることで滑りにくいのも特徴です。
日本コンクリートの遮熱性透水ブロック(遮熱性ILB)の施工例。舗装の表面温度を低下させ、透水性もあるため、ゲリラ豪雨やヒートアイランド現象の対策として有効。歩道や公園、広場のほか、積載量39kN以下の車両が通行するアプローチなどにも使用できます。
※このページの参照元
ECSテクノ公式サイト(https://www.ecocleansoil.jp/blog/290/)
太平洋セメント舗装ブロック工業会(https://taiheiyo-block.com/products/index.html)
大林道路(https://www.obayashi-road.co.jp/technology/tec/library/block.html)
落ち着いた石畳のアプローチ、レンガやブロックを組んだファッション性の高い歩道など、景観に合った高い意匠性を求める場合。普通の舗装では物足りない、施設や周辺の建物とデザインに統一感を持たせたいケースに。
石畳とまではいかなくとも、細かい自然石や玉砂利の風合い、歩いたときの感触を求める場合。 単純なアスファルト舗装ではなく、足元に彩りや自然のやさしさをプラスしたいというケースに。
駐車場、歩行者通路、広場、競技場など、アスファルトにカラーをプラスして色分けをしたり、文字や記号・イラストを描いたり、機能性を持った舗装をしたいという場合に。
※「デザイン 舗装材」「景観 舗装材」で2021年8月20日時点で自然検索50位までに公式サイトが表示されていた舗装材、また製品名で検索数の多い企業が展開する舗装材から、条件ごとにバリエーションの多い舗装材上位3シリーズ(洗い出しは2シリーズ)を紹介しています。